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水俣市長選36歳、江口隆一さん歓喜組織票固めが奏功=熊本とは水俣市長選と市議補選(被選挙数二)は十日、投開票され、市長選は前県議・江口隆一さん(36)(無=自民、公明推薦)が、無所属新人三人による選挙戦を制し、初当選を果たした。同市桜井町の事務所には大勢の支援者が詰めかけ、若い市長の誕生に歓喜の声を上げた。 江口さんは経済波及効果のある環境モデル都市づくりや市財政の再建を公約に掲げ、「県とのパイプを持つ即戦力は私」と、県議時代の実績をアピール。自民、公明両党の推薦に加え、建設業界やチッソ労組などの組織票を固めた。 まちづくり活動を通じて築いた人脈を生かして草の根的選挙戦をした前市議・小形慎一郎さん(52)(無=民主、共産、自由、社民推薦)と、教育や農業関係者へ支持を訴えてきたガス販売会社経営・丸山博光さん(49)は及ばなかった。 支援者に囲まれた江口さんは、「これまでかわいがってくださった皆さんのおかげです。これからも水俣のため、よろしくお願いします。まずは財政再建。これまでの環境施策も含めたすべての事業を再検討し、効率を考えた市政に変える」と抱負を語った。▽当日有権者 2万4719人▽投票者 1万9378人▽投票率 78・39%(前回68・30%)
<解説> 選挙戦で、三候補とも雇用拡大を公約に掲げた。しかしそれは並大抵の策では済まない。水俣の既存企業は売り上げ不振で人員削減もやむを得ない状況だ。寿屋水俣店の閉鎖も市経済には大きな打撃だった。商店街も頭を痛め、突然の離職者増で職安は対応に追われているからだ。 さらに忘れてはならないのが水俣病対策だ。吉井正澄市政の二期八年の間に政治決着がなり、患者と市民との間で対話の雰囲気がようやく生まれた。他市に比べ、医療機関が充実している水俣だが、福祉面のケアが十分とは言い難い。胎児性患者も四十歳を超えた。彼らが自活して生きていける道はあるのか――。親たちは残された時間を気にしながら必死に模索している。市として何を提供できるのかを常に念頭に置く必要があろう。来年度からは、県内の全小学五年生約二万人の環境学習プログラムが水俣で始まる。水俣の経験と復興に向けた取り組みは貴重な教材だ。動き出したばかりのエコタウン事業では、新たに廃プラ処理施設の進出も決まり、環境産業という活路もおぼろげながら見えてきた。 環境の街として、学びの場所として期待を集めている。半世紀に及ぶ苦しみを抱えた街だからこそ、人に優しい福祉の先進地にならねばならない。本当の試練はこれからだろう。経済振興を図りながら、全国に、世界に何を発信していけるのか。新市長の力量に期待したい。小川 紀之
◆市長選確定得票 当10,793江口 隆一 36 無新 7,560小形慎一郎 52 無新 815丸山 博光 49 無新 (無効210)
◆市議補選開票結果 (被選挙数2―候4) 当6,431 浮嶌 清己55無新《1》 当5,251 谷口 眞次51無新《1》 3,779 吉田 正和34無新 3,174 松田 繁子51共新 (開票率96%)
浮嶌 清己55無新《1》=写真 〈1〉生花店経営〈2〉自民党水俣支部総務会長〈3〉第一高通信 谷口 眞次51無新《1》=写真 〈1〉無職〈2〉水俣自動車販売協会副会長〈3〉水俣工高 【注】白数字は当選回 数〈1〉現職〈2〉職・政治歴 〈3〉最終学歴
写真=当選を決めバンザイする江口隆一氏(中央)(午後10時47分、水俣市の事務所で)
2002年2月11日(Mon)
熊本 朝刊
32頁(熊北) 03段 1372文字
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