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出版不況とは◆減る売上額、数でカバー 出版物の売上額(書籍と雑誌の合計)がマイナスに転じたのは1997年。2004年には、記録的ベストセラー『ハリー・ポッター』の第5巻が出版されて一時持ち直した。だが、2005年は再びマイナスとなり、2兆1964億円に落ちた。これは15年前の90年の水準にあたる。ところが、書籍の刊行点数は増え続けている。2005年は7万6528点で、売上額の減少とは対照的に、90年の倍近くに増えた。 売れないのに数だけは増える奇妙な現象は、減る売り上げを点数の増加でカバーしようとする”自転車操業”の状態に陥っているためだ。 本の洪水は弊害を招いている。書店に新しい本があふれるため、一冊の本が棚に並ぶ期間が短くなる。本の短命化だ。本自体が粗製乱造になる危険がある。また、大量の本をさばける巨大書店が増え、インターネットで注文を受けて宅配する「オンライン書店」を成長させ、「街の本屋さん」の中小書店を転廃業に追い込む一因にもなっている。
2006年3月21日(Tue)
全国 朝刊
15頁(解説) 02段 420文字
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