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[HotSpot・Q&A]なぜ欧州の一員目指すとは

 Q トルコはなぜ欧州の一員を目指すのですか?

 A トルコの国土のうち欧州部分はイスタンブールなど3%に過ぎず、97%はアジアのアナトリア半島にあります。人口の99%はイスラム教徒で、一般的には中東に区分されます。

 ただ、欧州とアジアの境という地政学的要因やオスマン帝国が十六世紀に中東欧まで勢力を広げたこともあり、歴史的に、トルコ人が欧州とのかかわりをより重視してきたのは事実です。スレイマン一世が「ローマ皇帝」を自任したのは有名な話です。

 一九二三年に誕生したトルコ共和国は、西欧化を進めることで、近代化を目指しました。冷戦時代、ソ連(当時)の脅威に対抗するため、西側依存傾向が一層強まり、欧州の一員となることが悲願となりました。八七年には欧州連合EU)の前身・欧州共同体に加盟を申請しましたが、中東欧諸国の加盟が決まった二〇〇二年十二月のEU首脳会議でも、加盟について結論は出ませんでした。

 トルコの人権問題などが理由とされますが、キリスト教社会である欧州には、イスラム国の加盟に心理的な抵抗もあります。ジスカールデスタン元仏大統領は「トルコ加盟は、EUの終わり」と”本音”を語って、波紋を広げました。トルコの加盟問題は、同時に「欧州とは何か」という命題への問いかけでもあります。(国際部 長谷川由紀)

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