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[遠望細見]“カメルーンの風”に乗り…中津江ブランドが人気上昇!/大分とは

 ◆サッカーW杯 契機に注文殺到 ゆずはちみつ、わさび味噌、ゆずごしょう 

 ゆずはちみつ、わさび味噌(みそ)、ゆずごしょう……。大分県中津江村などが出資する第三セクターの農産物加工会社「つえエーピー」の商品が、百貨店やホテルで大人気。売り上げは急増し、今年度は初の二億円を突破しそうな勢いだ。

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 加工会社は、昨年のサッカーワールドカップ(W杯)日韓大会に出場したカメルーンのキャンプ地・鯛生スポーツセンターから東へ約六キロの山の中にある。社長は坂本休村長。平屋建て(四百三十四平方メートル)の施設では、パートを含めて十八人の従業員が働く。

 「一日一トン以上のワサビを加工しています」と所長の長谷部建美さん(50)。中では従業員たちがワサビの根っこを包丁でそぎ落としたり、商品の瓶にラベルを張ったりと忙しそう。

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 ワサビを大分県が提唱する「一村一品」にしようと、一九七九年、同村と上津江、前津江の三村内の農家六軒が栽培に乗り出したのが発端だった。

 しかし、卸先の静岡市までトラック輸送で二日間かかって品質は低下するうえ、安価な輸入物に押され、買いたたかれた。「それならば」と九二年、自前の加工所を発足させた。

 卸先のワサビ漬け製造販売メーカー(静岡市)が、無償で加工機械の設計や技術を提供。中津江村職員や村民らも夜中まで研修を受け、ノウハウを学んだ。

 独自商品の開発や市場開拓は困難を極めた。営業するにも「中津江」を知る人は皆無。商品紹介は二の次で、「湯布院から一時間の所にあります」と必死に説明したこともあった。

 努力が実り、当初年間五千万円前後の売り上げは九七年度に約一億円、二〇〇〇年度一億二千七百万円、〇一年度一億四千万円と徐々に右上がりに。

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 そんな時、経験したことのない”ビッグウエーブ”がやって来た。

 昨年五月、カメルーン選手団の来訪。マスコミが村に殺到し、加工会社も取り上げられた。これを契機に視察、取引申し込みが殺到。村民の素朴さと人情の厚さが、「安全、安心」という商品イメージに重なった。取引申込業者の一覧表には、百貨店や大手ホテル名がびっしり。昨年度の売り上げは一億九千九百万円と前年比42%増。これまでにない伸びを記録した。

 昨夏には、「県名より村名の方が分かりやすい」と、パンフレットの表紙に印刷していた「大分県一村一品」を「中津江村」に替えた。ホテルとタイアップして、特産のユズやワサビを使った料理を振る舞うイベントも東京、福岡などで開催。坂本村長がPRに奮闘し、大盛況だった。

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 「地道に頑張ってきた時に吹いた『カメルーンの風』には、感謝の気持ちでいっぱいです。でも、地名だけでは売れません。味が勝負ですから、今後も努力しないと」と長谷部さんは話す。

 今後、カメルーンの工芸品販売や、売り上げの一部でカメルーンの支援も計画している。 

                     有馬 博子 

写真=手作業で切り落とされる加工用のワサビの根(つえエーピーで) 

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 <つえエーピー> 「エーピー」はアグリカルチャー(農業)・プロダクト(生産品)の略称。商品は40品目。一番人気の「ゆずはちみつ」(8倍濃縮、380グラムで850円)は甘酸っぱいジュース。月2000本の売り上げ。(電)0973・54・3210

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